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 阪神大震災が起きた1月17日に避難訓練を実施している神戸市内の小中学校のうち、臨海部に位置する7校が、東海・東南海・南海の「三連動型地震」の津波を想定した訓練を初めて実施する。従来は直下型地震を想定していたが、東日本大震災で臨海部の多くの児童・生徒が犠牲になったことを受け、「阪神の時のような〈想定外〉は二度と繰り返さない」と訓練内容を見直すことにした。(川添響子)

 神戸市教委は1995年、小中学校の学年ごとに震災の教訓を盛り込んだカリキュラムを全国で初めて作成。多くの学校は直下型地震を想定した訓練を実施してきた。

 しかし、東日本大震災後の6月末、市教委が、従来の想定の約2倍にあたる高さ5メートルの津波が到達したと仮定した結果、海沿いにある小中学校24校の校舎で浸水の恐れがあることが分かった。

 そこで、市教委は「津波の発生時は、校外の高台ではなく校舎3階以上への避難が最適」との基本方針を定めた上で、全ての小中学校に避難計画の見直しや津波関連の授業の充実などを指示していた。

 こうした中、24校のうち東灘、中央、兵庫、須磨4区の小中学校計7校(読売新聞調べ)が、17日に津波を想定した避難訓練を初めて実施することを決めた。

 このうち、海抜0メートル地帯にあり、兵庫運河にも面する和田岬小(兵庫区)は、従来の避難場所だった学校屋上ではなく、北西に約400メートル離れたホームズスタジアムに児童243人を避難させる訓練を行う。

 当日は消防や地域の防災福祉コミュニティーの協力を得て、避難完了までの時間や安全な経路などを確認し、今後のマニュアル作りに生かすという。

 中央区・ポートアイランドの港島中は、隣接する港島幼稚園との合同訓練を実施する。

 同幼稚園は同中を避難先としており、同中の3年生が校舎の入り口で3歳の園児、教職員が4、5歳の園児を待ち受け、手を引くなどして同中の校舎5階まで誘導する。坪倉秀成校長は「中学生は自分の身を守りながら自分より弱い人を助けられる力も必要」と話す。

 すでに今年度の訓練を終えた学校では課題も見つかった。

 9月に初の津波訓練を実施した東灘小(東灘区)は、全児童1022人を運動場に集めた後、校舎4階の体育館に避難させた。入り口が2か所しかないため避難完了までに10分かかった上、体育館は児童だけで満杯になることが分かった。

 後藤徹也校長は「住民の皆さんが避難してくることも想定し、地域との打ち合わせを重ねる必要がある」と話した。

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