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深刻な不況が家計を圧迫していることも相まって、公立の中高一貫校が有望な進学先として人気を集めています。ところがデータを追ってみると、一時期に比べて、新たな設置が伸び悩みしている様子も見受けられます。
文部科学省のまとめによると、国・公・私立を合わせた今年度の「中高一貫教育校」の数は、前年度に比べ33校増の、370校(国立5校、公立168校、私立197校)です。5年間で、2倍以上になりました。この分で行くと、「当面、高等学校の通学範囲(全国で500程度)に少なくとも1校整備されること」(文科省「21世紀教育新生プラン」2001<平成13>年1月)という国の目標も、そう遠くない時期に達成されそうです。
このうち公立の中高一貫教育校は、2003(平成15)年度あたりから急速に整備が進んでいきました。推移を見てみましょう。
03(平成15)年度80校(前年度比30校増)
04(同16)年度107校(同27校増)
05(同17)年度120校(同13校増)
06(同18)年度132校(同12校増)
07(同19)年度149校(同17校増)
08(同20)年度158校(同9校増)
09(同21)年度168校(同10校増)
着実に増えてはいますが、ここ数年は10校程度の増加にとどまっており、一時期ほどの勢いはないようです。また、今年度に増えた10校のうち、神奈川県が 4校を占めています。さらに、来年度の開設予定は9校あるのですが、このうち4校は東京都です。このように、数が増えたといっても、地域的な偏りがあるのも事実です。
これには、各都道府県の教育委員会で新規整備計画などが一段落した、という事情もあるようです。現在、新設が続いているのも、そうした計画に沿ったもの、というわけです。
もちろん、市区町村教委が一貫校を設立するケースも、政令指定都市を中心に続いています。しかし今までは、市区町村が主に小・中学校を、都道府県が高校を、それぞれ責任を持って整備する、という役割分担がありました。中高一貫教育校を新設しようと思えば、市区町村は高校を、都道府県は中学校を新設しなければならない場合が、少なくありません(市区町村立中学校と都道府県立高校をつないだ「連携型」中高一貫教育校という手もあるのですが、まだ多くはありません)。自治体の事情にもよりますが、地方財政も厳しい折、おいそれと公立中高一貫校を次々に作るわけにもいかないようです。
なお、ここで言う中高一貫「教育」校とは、しかるべき手続きを行って、カリキュラムや入試などの特例を受けられる、正式な制度の適用を受けたものです。公立はすべてこの制度の適用を受けていますが、私立の場合、適用を受けない「中高一貫校」のほうが、むしろ多いのです。つまり、先に挙げた私立197校とは、一般的な「中高一貫校」のうち、正式な制度の適用を受けた「中高一貫教育校」のことだ……というわけです。ちょっとややこしいのですが、370校という中高一貫教育校全体の数が、そうした私立の増加に支えられていることも、見逃してはならないでしょう。
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