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不況知らず 米の受験コンサルタント
日本に劣らぬ学歴社会の米国で、有名大学への合格法を指南する民間のコンサルタント業が大繁盛している。顧客に4万ドル(約360万円)を請求する業者も出現、「受験ビジネス」は最近の不況とは無縁のようだ。(米北東部バーモント州ウェイブリッジで 本間圭一)
報酬4万ドル■全土に生徒110人
「敵の要求を知るのが近道です」。ミシェル・ヘルナンデスさん(42)が、ウェイブリッジの自宅で大学合格への“秘策”を教えてくれた。コンサルタント歴10年で、第1志望の大学への合格率は95%、ハーバード大など東部の名門大学群「アイビーリーグ」への合格率も90%を超す。
「合格の導師」として米メディアをにぎわす有名人だけに、中学生から始まる5年間指導コースは4万2000ドル、一流ホテルを使った4日間の夏季合宿は1万4000ドルに上るが、顧客は後を絶たない。
米国の大学は、共通テストの大学進学適性試験(SAT)、小論文、面接、社会活動など審査項目が多様で、その比重も大学によってまちまちだ。このため、コンサルタントは、勉強そのものを教えるよりも、合格のための方法を伝授することに活動の重点を置いている。
ヘルナンデスさんは“秘策”に従い、まず志望校の重視する審査項目を見極め、志望者の生徒にそれに見合った努力を促す。例えば、小論文重視なら、審査官に好印象を与える書き方を徹底指導する。社会活動への参加を評価する大学の志望生徒に、地元のボランティア活動への参加を勧め、その体験を志願書に盛り込ませたこともある。
ヘルナンデスさんはまた、現状の実力で合格可能な大学を的確に割り出すので、不合格の割合はさらに小さくなる。現在の顧客は約110人。多くは電話やインターネットで指導にあたるため、国土の広さは苦にならない。
少子化の日本とは対照的に米国の大学入学志望者は増える一方だ。2008年の高校卒業者は過去最多の332万人に達した。
業界団体の「独立教育コンサルタント協会」によると、業者数は過去5年間で、2倍以上の約750人に増加し、実数は3000人を超えると言われる。業者間の競争も激しく、生徒が面接で面接官に好印象を与えられるよう、ファッションショーを企画した業者もあったという。
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