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◇中古ブロック送ろう
カンボジアの子どもたちに算数の教材を贈ろう--。東京都調布市の小学校講師、伊藤明子さん(57)は、自宅に眠る「かずのブロック」を譲ってほしいと呼び掛けている。
かずのブロックは日本の小学生が数の概念を初めて学ぶ時に使う樹脂製のブロックだ。児童らは「りんごが1個」「鉛筆が2本」という数を、ブロックを使って抽象的な数に置き換え、その後「1」や「2」という数字で表せるようになる。また、3と7、4と6の組み合わせで10になることや、ブロックが10個集まると位が一つ上がることなどを理解するのに役立つ。
伊藤さんは国際協力機構(JICA)のシニアボランティアとして06年、カンボジアのシエムレアプに赴任した。理数科教育の支援が主な担当で、近郊の小中学校を巡回したり、現地の教職員と交流を深めた。
カンボジアのほとんどの学校では、木の葉や木の実を並べて数の数え方を教えていたが、授業のたびに均一な形の葉や実を取ってこなければならない。一方で、既に一部の学校ではブロック教材が研究授業として使われ、児童たちが積極的に質問をしていた。教員の一人が「もっとブロック教材があればとても教えやすいのに」と話すのを聞いた伊藤さんは「子ども全員分のブロックをそろえる手伝いをしよう」と決意したという。
日本ではブロックを個人で購入させている学校もあり、小学4年生になると使われなくなる。任期を終えて帰国した伊藤さんは、自宅周辺の小中学校に手紙を送り、各家庭で眠っているブロックを集め始めた。約40校に電話や手紙で事情を説明したところ、約30校のPTAなどから「協力する」と返答がきた。
ブロックはいったん伊藤さんの自宅に送ってもらい、船便で現地に送る計画を立てている。「将来的にはカンボジアで同じような教材を作り、子どもたちに行き渡るようになってほしい。中古のブロックを送るのは、それまでの暫定的な支援と思っています」
年末に現地へ発送する予定。問い合わせは伊藤さん(電話042・498・2488)。
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