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 受験対策や補習などの役割を果たすことが多い学習塾が、将来の職業や進路について考える「キャリア教育」に力を入れるケースが増えている。

 学んだことが将来にどう役立つかを知ってもらうことで、学習意欲の向上につなげようという考えからだ。これまで主に学校で取り組まれてきた分野に塾業界が取り組み始めた背景には、学力アップ以外の“付加価値”をアピールする狙いもありそうだ。

 「社会に出たら必要とされる能力に順位を付けてみよう」「自分にとって大切な価値観を三つ選ぶなら何か」。夏休みに開かれた学習塾「第一ゼミナール」和泉中央校(大阪府和泉市)の教室で、中学1年生40人が一風変わった質問が並んだプリントと向き合った。

 大阪を中心に教室を展開する同塾は、4年前から冬休みや夏休みに中学生を対象にしたキャリア教育講座を実施してきた。生徒たちは適性診断で自分の性格を分析したり、メーカーや商社、金融といった分野の知識を学んだりする。

 「偏差値だけでなく、自分の将来も考えて志望校を選んでもらいたい」と力説するのは同塾の岸本克彦さん(39)。見学に来ていた男性保護者(47)は「頑張る気持ちを持続させられるよう工夫してくれるのはありがたい」と語る。

 NPO法人「日本青少年キャリア教育協会」(東京都)によると、中学・高校でキャリア教育の重要性が強調され始めたのは2000年ごろ。ここ数年は塾関係者の関心も高まり、同協会作成の教材への問い合わせが増えているという。

 背景には、少子化に悩む塾業界の事情もある。民間調査会社「矢野経済研究所」によると、学習塾・予備校の市場規模は02年度の約9920億円をピークに縮小傾向。大手塾からも「受験対策だけでは成長が望めない」という声が漏れる。

 小6~中3を対象にキャリア教育講座を行っている学習塾「名進研」(名古屋市)は、「塾は勉強だけというイメージを変え、新たなニーズの掘り起こしにつなげたい」と説明。九州一円で学習塾を展開する「英進館」(福岡市)も中学生対象に講座を始めており、担当者は「予想以上に評判が良く、今後も力を入れたい」と話している。

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