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 中高校生と保護者が、各界の第一人者の講義を聞いて討論する「子と親のための明日のリーダー塾」(後援・読売新聞社、三菱地所)が12日から、東京・丸の内の三菱ビルで始まった。

 親子一緒に教養を高め、討論を通して、国際社会でも通用するリーダーの素養を身につけてもらう狙いで、初めて開かれた。土曜の午後ごとに、3月22日まで11人が教壇に立つ。

 塾には、首都圏を中心に、中高生21人と保護者17人が参加した。保護者には「子供とのコミュニケーションのきっかけにしたい」、中高生には「自分の意見を発表する経験をしてみたい」という動機が目立った。

 初回となった歴史学者、川勝平太氏(静岡文化芸術大学長)の「『美しい国』日本について」と題した講義には、1回限りの聴講も含めて77人が聞き入った。

 川勝氏は、日本という国のとらえ方を世界的な視点で解釈、森を生かした首都移転構想にも触れ、「世界のどこにもモデルはない。君たちならどんな首都を作りますか」とけしかけた。

 この後、川勝氏は、榊原英資塾長(早大教授)らとともに、保護者の中に入って、親子関係などについて対話。一方、子供同士の意見交換では、「日本という国をわかった気になっていたが、目を開かされた」といった感想が出ていた。

 19日の2回目は、数学者の小谷元子さん(東北大大学院理学研究科教授)が講師。テーマは「自然の中の形を決める原理」で、針金の枠をせっけん水に浸すと、「自然が選んだ」美しい形の膜ができる実験も交えた講義となった。

 子供たちと小谷教授との議論では、数学嫌いについてや、「自然は無駄なことをしないというニュートンの説明が正しいなら、その中で生まれた人間は……」といった哲学的な議論も飛び出した。小谷教授は「数学のひらめきには考える時間が大切。答えが見つからない苦しさを超えて得られる喜びを味わってほしい」と訴えていた。

 最も遠くから参加した、福島県の市立中2年の娘とその母親は「学校とは違った話が聞けて楽しい」「地方にいるとなかなか聞けない専門的な話が聞けてありがたい」。神奈川県から、市立中1年の息子と参加した父親は「初回は母親が講義を聴いたが、帰宅後、3人でとめどなく議論をした。息子は講義で日本人としてのアイデンティティー(自我)を持てたと思う。子供たちの中で磨きあえる場は大切」と話した。

 2回の講義で、参加者は早くも大きな刺激を受けた様子だった。


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