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 日本経団連は、学生のインターンシップ(就業体験)で企業が守る自主規制案をまとめた。就業体験は採用に直結しないことを原則とし、採用につながる場合は選考活動と同様、大学4年(大学院は修士2年)の4月以降に実施するよう企業に求める方向だ。

 7日の正副会長会議に諮り、今月中に公表する「採用選考に関する企業の倫理憲章」に盛り込む。

 就業体験は現在、大学3年の夏休み前後から受け入れる企業が多い。会社説明会の開催が本格化する大学3年の秋より早く、学生は「参加しないと就職活動に乗り遅れる」と考えがちだ。このため、就活が早期化、長期化する原因の一つとも言われてきた。

 経団連は、就業体験を「本来は学生が職業観を身につけるためのもの」として、採用活動と直結しないことを明示して実施すべきだと判断。大学3年などに限らず、5日以上かけて職務をじっくり体験してもらうことを提案する。

 一方、選考の一環として学生の職場体験を受け入れる場合は、大学4年の4月以降に実施することを求める。経団連は2013年春入社の定期採用から、面接などの選考活動を大学4年の4月以降に始める方針を打ち出しており、これに合わせる。

 1日程度で職場を見学してもらうといった短期型の体験は「広報活動」の一環とみなし、大学3年の12月から始めるとする方針だ。

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 神奈川県相模原市立鶴の台小学校(同市南区旭町、金山光一校長)の6年生と、150万部を突破したベストセラー詩集「くじけないで」で知られる「99歳の詩人」柴田トヨさん(栃木県宇都宮市)との間で、世代を超えた交流が生まれている。

 交流のきっかけは、読売新聞社が学校向けに無料で配信している新聞記事教材「読売ワークシート通信」。6年1組担任の加藤彰教諭(60)が、昨年5月1日の本紙夕刊の記事「98歳詩集 大ヒット4万部」を紹介した同通信でトヨさんのことを知り、早速、詩集を読んだところ、作品とトヨさんの生き方に感動。道徳の授業で6年生全員に詩を読ませる一方、同通信を配布して「『あなたもくじけずに』とエールを送られたら、どんな気持ちになるか」などの問題に取り組ませた。

 さらに、トヨさんにエールを送る詩を書かせてみると、子どもたちは次のような詩を書いてきた。

 「ねぇ 私、食べたことあるんだ/ほっと・ケーキ/心がほっとするケーキ」 「ありがとうは、本当の気持ちじゃなかったら/いえない。(略)あなたがいることにありがとう」

「自分のつらさなんて/ちっぽけだった」

 子どもたちが書いた詩にはどれも、トヨさんの作品への感動や感謝の気持ちが素直に表現されていた。加藤教諭が8月末、このうちの40編をトヨさんへ送ったところ、トヨさんの長男、健一さんの代筆で返事が届いた。返事にはそれぞれの詩の感想がつづられていた。

 トヨさんからの思わぬ返事に子どもたちも大喜び。「一人一人の名前が書いてあってワクワクした」「勇気を持てた」「アドバイスを大切にとっておきたい」と目を輝かせている。

 「すべての詩にコメントしていただけるとは予想していなかった」と話す加藤教諭は、今月18日の卒業式を前に、トヨさんへのお礼の思いを記した子どもたちの手紙を添えて、同小の音楽発表会のDVDをトヨさんに送った。加藤教諭は「人間の気持ちに年齢は関係ないことを、子どもたちが感じ取ってくれてよかった。卒業後もトヨさんとの交流を励みにしていってほしい」と話している。


 政府が閣議決定のうえで明らかにする国会答弁書に23カ所の誤りがあったことが4日判明した。政府は同日、内容を修正し、「内容に誤りがあり、遺憾」とする新たな答弁書を決定した。閣議決定を経て公表される政府答弁書でこれほどの誤りが見つかったのは極めて異例だ。

 間違いがわかったのは高校無償化制度と私学助成の拡充に関する政府答弁書。上野通子・参院議員(自民)が質問し、先月15日に公表された。高校無償化がスタートした後の全国の私立学校の学費の状況を都道府県別に調査した内容で、22年度の都道府県別の平均授業料(私立全日制)は、前年度比で29都道府県で増加、15県で減少。増減なしは4県だったなどとしていた。ところが実際には30都道府県で増加、12県で減少、増減なしは5県だった。佐賀県では、6万4205円少なく公表していた。

 文科省によると、各都道府県に対してデータを問い合わせた際に、返ってきた回答が誤っていたのが原因。各自治体が「施設整備費」を調べる際に月額と年額を誤って計算したり、集計する際にコンピューターの設定を間違ったりしていたという。

 この答弁書については、2月に宮城県のデータに誤りがあることが判明。文科省のデータに再検証が求められていた。

 高校無償策のうち、授業料を徴収しない公立学校とは異なり、私立学校の場合、就学支援金と呼ばれる助成の形で行われる。政府は「制度は児童生徒への学びの支援策」などとして、学校への助成ではないことを強調していたが、昨年4月に制度がスタートすると、全国の私立学校で特待制度や学校納付金の見直しが相次いだ。

 就学支援金が「授業料」を適用対象にしているためで「授業料免除」などをうたい、就学支援金の適用対象にならなかった私立高が相次いで授業料を徴収。“便乗値上げ”で就学支援金を受け取りつつ、授業料とは別に保護者から徴収する「施設整備費」などの学校納付金を抑制し、保護者の負担を変えない動きが相次いでいた。

 文科省によると、22年度の授業料の全国平均は37万1950円で、前年度比で4.9%増。入学金も16万6849円で1.0%アップしていた。

 ただ、授業料や入学金とは別に、生徒側に納入が求められる施設設備費などは7.6%減で17万4207円。納入金合計の全国平均は71万3006円で、0.6%増だった。文科省によると、施設設備費は最近、増加傾向だったが、今年度、大幅に減少したという。



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 ◇中国残留孤児の孫らに手厚く

 広島市中心部にある市立基町小学校(同市中区)は、中国残留孤児の子孫ら外国にルーツを持つ児童が約4割を占める。こうした子どもたちが日本語を学びながら、学力を定着させる取り組みに熱心で、「多文化共生」の地域づくりにも貢献している。

 ◆少人数で丁寧に

 「『でこぼこする』ってどんな感じ?」「『おずおず』ってどんな様子?」。中国出身の5年生3人が、一つ一つの言葉の意味を考えていく。基町小に置かれた「世界なかよし教室」の日本語の授業の一こまだ。

 3人はこの時間、通常の5年生のクラス(26人)から離れて、別の教室で授業を受ける。国語の教材「わらぐつの中の神様」を音読しながら、通常の授業だけではとらえにくい言葉の意味を、互いに考えを述べ合いながら学習していく。

 基町小は原爆ドームの北約900メートルに位置する。校区にはかつて、家を失った被爆者らが建てたバラックが広がり、「原爆スラム」と呼ばれていた。1968~78年の再開発で公営の住宅団地が整備され、72年に同小が開校した。ピークの82年には891人が在籍した。今は約3300世帯、約5400人が暮らすが、高齢化が急速に進み、65歳以上の住民が約半数と市平均(約20%)を大きく上回る。現在の児童数は132人で、1学年1クラスにまで減った。

 一方、帰国した中国残留孤児やその子孫、仕事や留学などで来日する外国人たちが、近年増加した。親類を頼って来たり、家賃が割安で、交通の便が良い市中心部に位置することなどが理由とみられる。

 外国から来た児童の中には、日本語学習のつまずきから、学力が定着しない子もいた。中国の農村部との生活習慣の違いに加え、言葉の問題で親が安定した仕事に就けないことによる経済的困窮、家族の離別など複雑な問題も抱え、最悪の場合、非行につながることもあった。

 ◇専任教師、一緒に通常授業 内容理解や交友状況に気配り

 それゆえ、子どもたちが着実に日本語を身に着けられる指導態勢が必要だった。同市教委は96年、専任教師による日本語教室を同小に設置した。現在は教諭3人と、週30時間の非常勤講師2人(うち1人は中国人)が指導にあたる。市教委はそれぞれの子どもたちの必要度に応じて教諭や非常勤講師、有償ボランティアを配置する。手厚い配置には財政負担が伴うが、市川昭彦・市教委指導第2課長は「多文化共生を尊重し、子どもたちに言葉のハンディを背負わせてはいけないという考えが根底にある」と話す。

 指導方法は「取り出し指導」と「入り込み指導」。「取り出し」は、対象児童を別の教室に呼び、個々の理解度に合わせて日本語や教科を教える。マンツーマンかごく少数での授業で、多い子で週12こま(1こま45分)にもなる。「入り込み」は、専任教師が通常の授業を受ける子どもに寄り添い、きちんと内容が理解できているか、クラスメートと打ち解けて自己表現ができているかに気を配る。

 佛圓弘修(ぶつえんひろのぶ)校長(55)は「子どもが通常の授業になじめるよう橋渡しをすることが大変重要。少人数の学校で手厚い態勢が取られているからこそ、『入り込み指導』も可能になっている」と言う。

 外国にルーツを持つ児童が学年を超えて集まり、祖国の文化などを学ぶ会も毎月開かれる。

 ◇子どもに安心感を 多文化共生の取り組み、地域にも広がり

 ◇私の気持ち、分かってくれる 間違えても恥ずかしくない

 5年生の(のぞみ)さん(11)は、祖母が中国残留孤児。幼稚園年長の時、中国・山東省の農村から来日した。両親も谷さんも、日本語がほとんど話せなかった。当初、同様に中国から来日した同級生2人とだけ中国語で話していた。他の同級生との間には、高い壁があった。

 基町小に進み、同級生3人組で世界なかよし教室で学ぶうち、日本語が上達した。現在、日常生活にほぼ支障はない。谷さんは「先生も友だちも気持ちを分かってくれるので、間違えても恥ずかしくない。堂々と間違えられる」。

 今では家族から頼りにされ、通院や買い物の通訳も任される。国籍や言葉の違いに関係なく、仲の良いクラスメートも増えた。谷さんは「中国は私の生まれた国、日本は暮らしている国、どちらも大事。もっともっと、二つの国を学んでいきたい」。母の孫延芳さん(37)は「入学時は不安だったが、丁寧に教えてもらえ、今では勉強が好きになった」と喜ぶ。

 佛圓校長は「キーワードは『安心感』。子どもたちが安心して学校に来て授業を受けられるという土台が必要。それによって友だちとつながり、学び合う中で自尊感情が生まれ、学力を伸ばすことができる」と語る。

 こうした学習は地域住民の多文化共生の活動の起点でもある。「世界なかよし教室」には保護者会があり、親たちが定期的に集まり、異郷での暮らしの悩みなどを打ち明ける。PTA活動を通じて、地域とのかかわりを持つ保護者も多い。

 古くからの住民も学校の取り組みを理解し、原爆犠牲者を慰霊する8月の盆踊りには、外国からの住民にも浴衣を貸して一緒に踊る。運動会では国籍の違いに関係なく、みんなで汗を流す。

 世話役を務める基町地区社会福祉協議会会長、徳弘親利さん(69)は「学校あっての地域、地域あっての学校。子どもたちが言葉や国籍に関係なく仲良くする姿に大人が教えられている」と語る。

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