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 京都大は22日、再生医療の臨床応用に向けて世界的に競争が激化している「人工多能性幹細胞(iPS細胞)」の中核研究組織「iPS細胞研究センター」を設置した。世界で初めてヒトiPS細胞を作成した山中伸弥教授がセンター長に就任。関連分野の研究者を結集したネットワーク組織「iPSコンソーシアム」の中核ともなる。競争を勝ち抜くための拠点として研究成果が期待される。

 昨年10月に発足した文部科学省のプログラム「世界トップレベル研究拠点『物質-細胞統合システム拠点』」(拠点長、中辻憲夫教授)の付属組織に位置づけ。新たに任命する若手研究者中心の専任教授、准教授などに加え、京都大再生医科学研究所や医学研究科、薬学研究科などと兼務の研究者が所属する。

 センター長の山中教授には、中辻拠点長から、センターの人事、財務に関する権限が大幅に移譲。研究もトップダウンで、応用と基礎の両プロジェクトに分かれて進める。

 京都市内のオフィスと京大再生医科学研究所を拠点とするほか、京大の関連部局が施設を提供して支える。

 文部科学省は来年度、センターなどに約22億円を拠出するなど、分野全体で5年間に約100億円を投入。厚生労働省も再生医療の臨床応用を目指す研究に約10億円の助成を決めるなど、国を挙げたiPS細胞の研究支援体制が確立しつつある。

 山中教授は昨年11月に作成成功を発表して以降、一貫して「研究費をばらまかず、1カ所で寝食を共にして研究に没頭する『チームジャパン』が必要」と主張。この日の記者会見で、「世界に開かれた次代を担う若いを育てる場にしたい」と話した。

 ▽iPS細胞 ヒトの皮膚細胞に遺伝子を導入することで、さまざまな細胞になる能力を持つ万能細胞。再生医療の柱とされてきたES細胞はヒトの受精卵を壊して作ることによる倫理的問題や、患者自身の遺伝子を持たない細胞を移植することで拒絶反応の恐れを抱えていたが、こうした問題をクリア。今後は目的の細胞を安全に分化・培養する技術の確立などが課題になる。


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